« 生物と無生物のあいだ | トップページ | vimっていいですね »

2007年12月 3日 (月)

イノベーションの神話

 「人月の神話」もそうですが、このジャンルの本で「神話」って使うとネガティブな意味が強いみたいですね。英語(myth)自体にそういうニュアンスがあるのでしょうか。
 イノベーションというものについて、みんながうすうす気づいていたことを細かく調査し、イノベーションの「現実」についてまとめた本です。

 イノベーションと言われて思いつく人が、本書には数多く出てきます。エジソン、アインシュタイン、ニュートン、ライト兄弟、ティム・バーナーズ・リー、etc。そして、彼らについて巷間言われている「神話」を解体し、「現実には何があったのか?彼らのどんな行動がイノベーションを具体化したのか?」について書かれています。

 僕らがイノベーションに対して持っている10の「神話」を章に分けて記述しています。イノベーションは、僕らの生活を劇的に変えるがゆえに、その出生は「神話化」されやすいと著者は言います。そして、その神話が、後世のイノベーターたちに誤った道を進ませてしまうと。

 印象的だった内容をつらつらと書いてみると・・・

  • イノベーションが起こる前と、起こった後では、イノベーションに対する見方は全然異なる。イノベーションは当初から高い評価を与えられていたわけではない。むしろ異質であるがゆえにないがしろにされる傾向がある
  • イノベーションは、単なるひらめきから生まれるものではない。ひらめきだけが重要なのではなく、それを現実化し、普及させるまですべてが重要で、困難である。最初から明確な最終形態があったわけではなく、試行錯誤のなかで探っていくものである
  • イノベーションは、時代背景にマッチし、その環境のなかで普及しうるものでなくてはならない
  • イノベーションの良し悪しは、誰にも分らない。軍需産業から平和利用されるものもあれば、平和のためのイノベーションが容易に兵器に転用される
  • イノベーションは、ある一人の人物が生み出したものではない

 イノベーションとは何か、イノベーション起こすために乗り越えるべき壁とは何か。世界を変えるために必要なことは、意外と泥臭いことだということが分る本でした。

 個人的には、「アイデアを殺すセリフ」を使わない様に(どうせ使っちゃうんだろうけど)気をつけたいと思いました。

|

« 生物と無生物のあいだ | トップページ | vimっていいですね »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/207693/17265988

この記事へのトラックバック一覧です: イノベーションの神話:

« 生物と無生物のあいだ | トップページ | vimっていいですね »