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2007年12月 3日 (月)

生物と無生物のあいだ

 数えてみると、なんと先月は4冊しか読み終わってません。しかもそのうちの一冊は立読みだし。というのも、先月は某試験の関係で忙しかったというのと、数冊の本を並行して読んでいたからでした。それはともかく、先月から読んでいた本のうちの一冊が今日読み終わったのでご紹介です。

 ドーキンスが好きな僕にとって、「生命とは?」という問いに対する答えは、「自己複製するモノの事であり、我々が知る限り、唯一成功した自己複製子が、DNAである。」なのですが、本書は冒頭で、「生物らしさとは、自己複製という性質から導かれるものではないのではないか?」との疑問を投げかけます。

 確かに、いわゆる自己複製プログラム(=コンピュータウィルス)には生物らしさが余りありません(あの感染したかもしれないと思ったときのぞぞっとする感じは、細かく蠢く大量の虫を見た時に似ていますが)。

 我々は、生物と無生物をあまりにも簡単に区別します。貝殻を見て、それはかつて生命を宿していたものだということを瞬時に理解します。では、”生命らしさ”とは何なのか?生物と無生物のあいだを分かつものは何か?それが本書のテーマです。

 結論を言ってしまえば、それは、”動的な平衡状態を保ち続けるシステムである”ということでした。静的なパーツの組み合わせではなく、時間の流れとともに変化する、外界からの影響を受けながら新陳代謝をしつつ動的になんとか平衡状態を保とうとする。その仕組みこそが生物を生物らしく見せているわけでした。

 本書のキモは上記の内容もさることながら、その文体です。理系とは思えない叙情的というか感傷的というか、国語の教科書に載っていそうな文章なのです。とはいえ、演出過多というわけではなく、その辺の控えめなところが好感が持てました。

 

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コメント

へー。今流行のその本はそんなことがかいてあるのですか。ちょっと興味もちました。よんでみようかな

投稿: 妻 | 2007年12月 5日 (水) 20時53分

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